15日午前7時25分ごろ、川崎市多摩区のJR南武線登戸駅で、「乗客2人がホームから転落した」と110番通報があった。神奈川県警多摩署によると、転落した男性2人は電車との接触はなく、命に別条はないという。署は2人を突き落としたとして、同区の作業従業員=いずれも自称=、阿久津貴史容疑者(32)を殺人未遂容疑で現行犯逮捕し、発表した。「私がやったことに間違いない」と容疑を認めているという。

 逮捕容疑は、上りホームで電車を待っていた40代と50代の男性を線路上に突き落として殺害しようとしたというもの。同容疑者は列の3番目に並び、2番目にいた40代男性を後ろから両手で押して、先頭にいた50代男性とともに線路上に突き落としたという。ホームに居合わせた数人が常人逮捕し、警察官に引き渡した。同容疑者と40代男性が直前に会話をしていたとの目撃証言があるという。

 JR東日本によると、当時ホームには大勢の乗客がいて、3~4分に1本の間隔で電車が来ていた。非常ボタンが押され、転落した2人は1人は自力でホームにあがり、1人は駅員がホームにあげ、いずれも病院に搬送された。南武線の上下線が一時運転を見合わせ、約9300人に影響した。(村上潤治)

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