広島市中区の平和記念公園で15日午前、原爆死没者名簿の湿気を取り除き、異常がないかを調べる「風通し」が行われた。市職員は原爆投下時間の午前8時15分に黙とう。原爆死没者慰霊碑の石室に納められている名簿を取り出し、1枚ずつめくって保存状態を確認した。

名簿は125冊。昨年8月5日までに亡くなったことが確認された33万9227人の氏名と死没の年月日、年齢が記され、「氏名不詳者多数」と書かれた1冊も含まれている。

このほか、長崎で被爆したが、本人や遺族が広島の慰霊碑への奉納を希望した13人の名前などが記載された1冊も風通しされた。

市は今年度、風通しの様子を公式ユーチューブで配信。市の担当者は「小中学校などでの平和学習への一助になれば」と話している。

原爆死没者名簿を開いて「風通し」する広島市職員=15日午前、広島市中区の平和記念公園

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