いじめや学校側の不適切な対応によって登校ができなくなるなど精神的苦痛を受けたとして、椙山女学園大付属小学校(名古屋市千種区)の当時5年の女子児童とその父親が、学校法人椙山女学園や当時の担任、同級生の両親などに計660万円の損害賠償を求める訴えを名古屋地裁に起こした。訴状は4月22日付。父親らが9日の記者会見で明らかにした。

 訴状によると、女児は4年生だった2022年10月ごろから、同級生から持ち物に「しね」と書かれたり、無視されたりするようになったという。5年になった23年7月ごろには、同級生複数人から全身をたたかれる、蹴られるなどの暴力を受けた、と訴えている。夏休みの日記に「他の児童から『死ね』や『バカ』と言われた」という趣旨の内容を書いて当時の担任に提出したものの、同年9月には担任からは花丸をつけて返却された、という。

 父親によると、女児は23年10月ごろから学校に登校することができなくなり、定期的に通院しているという。父親は会見で「問い合わせをしても担任にはつないでもらえずに放置され、裁判に訴えるしかない状況に追い込まれた」と話した。学校法人は「現段階では訴状が届いていないのでコメントできない」とした。

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