在シリアのイラン大使館がイスラエルによるとみられる空爆を受けた事件をめぐり、米ウォールストリート・ジャーナルは11日、情報筋の話として、イスラエルが2日以内のイランからの国土への攻撃に備えている、と報じました。報復を訴えるイランに対し、欧州諸国が「自制」を求めるなか、イスラエル側は応戦の構えを示しています。

 報道によると、イランはイスラエル南部もしくは北部への攻撃を計画。イラン側の情報筋の話として、攻撃計画は協議されていますが、最終的な決定はなされていないと伝えています。

【動画】ガザ南部の避難民キャンプ 軍事衝突から半年=ムハンマド・マンスール撮影

イスラエル・パレスチナ問題をめぐる動きを時系列でお伝えします。

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破壊された建物の中で立ち尽くす男性=2024年3月27日、パレスチナ自治区ガザ南部ラファ、ムハンマド・マンスール撮影

■■■2024年4月13日(日本時間)の動き■■■

イランの報復攻撃「脅威は現実のもの、注視する」米国

 米ホワイトハウスのカービー広報補佐官(国家安全保障担当)は12日、記者団に、イスラエルが在シリアのイラン大使館を攻撃したことに対するイランの報復攻撃について「脅威は現実のもので、実際に起きる可能性があり、信憑性がある。できる限り注意深く見ている」と語った。

 イランによる攻撃の具体的な時期の予測は避けた上で「イスラエルが必要な装備をもって確実に自衛できるようにすることに、我々は集中している」と述べた。中東に展開する米軍の態勢についても「いくらかの調整をした」と語り、警戒度を高めていることを示唆した。

 またカービー氏は、パレスチナ自治区ガザにここ数日でトラック1千台分以上の支援物資が搬入されたことを歓迎した。人道面での改善を図るという米国との約束を、イスラエルが一定程度守ろうとしていることは認めつつ、「十分ではない」と語り、さらなる改善を促した。

イスラエル国防相、米国との連携強調 「本当の友人だ」

 イスラエルのガラント国防相は12日、イスラエルを訪問した中東を担当する米中央軍トップのクリラ司令官と会談した。イスラエル国防省が発表した。懸念される「イランの攻撃に対する備え」について議論したという。

 発表によると、ガラント氏はクリラ氏を「真の友人」と語り、米国の支援に対する謝意を表明。ガラント氏は「敵はイスラエルと米国(の関係)を引き裂くことができると考えているが、実際はその逆で、我々を接近させ、結びつきをより強固にさせている」と述べた。

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