ベラルーシ国防省は7日、自国に配備されたロシアの戦術核兵器の準備状況に関する点検を実施すると発表した。ルカシェンコ大統領は同日、欧州で軍事活動が活発化していると主張し、事態悪化に備えて適切な措置を講じると欧米をけん制した。タス通信によると、ボリフォビッチ安全保障会議書記は点検について「ロシアの動きに連動したものだ」と説明した。
ロシアは、ウクライナ支援を続ける欧米がロシアと北大西洋条約機構(NATO)の軍事衝突の危険を高めていると非難。ロシア国防省は6日、ウクライナ侵攻の拠点の南部軍管区で戦術核使用を想定した演習の準備を始めたと発表していた。
ルカシェンコ氏は7日、ベラルーシとロシアの参謀本部が「初めての非戦略核兵器使用に関する訓練を計画している」と説明した。あくまで防衛目的だとも語った。ベラルーシのフレニン国防相は、核弾頭を搭載可能な弾道ミサイル「イスカンデル」や、スホイ25戦闘機部隊が点検の対象だとした。
キャメロン英外相は今月、英国が供与した兵器をロシア領内への攻撃に使うことに理解を示していた。一方、ANSA通信によると、イタリアのタヤーニ外相は7日、同国が供与した武器について「ウクライナ領内のみでの使用を目的としている」と述べた。その上で「国境を越えて使用可能な武器は提供しない。われわれはロシアと戦争状態にはない」との見解を示した。(共同)
【関連記事】
- ・ロシアとベラルーシ、軍事・経済連携を拡大 欧米に対抗
- ・ベラルーシ大統領、ロシア戦術核「10月に配備完了」
鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。