【NQNニューヨーク=川上純平】16日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前9時40分現在は前週末比3ドル51セント高の4万3831ドル57セントで推移している。前週末まで下げが続いた後で、主力株の一角に押し目買いが入っている。半面、中国景気に対する先行き不安は相場の重荷となっている。
ダウ平均は前週末まで、約5年ぶりとなる7日続落となった。この間に1200ドルほど下げており、16日は反動で買いが優勢になる場面がある。航空部門の分離を含む構造改革を検討していると発表したハネウェル・インターナショナルが上昇し、ダウ平均を下支えしている。
もっとも、ダウ平均の上値は重い。中国で16日に発表された11月の小売売上高は前月から伸びが縮小した。中国経済の先行き懸念が改めて意識され、投資家心理の重荷となっている。米国では根強いインフレ圧力を背景に米連邦準備理事会(FRB)による来年の利下げペースが鈍るとの見方がある。米長期金利が高止まりし、株式の相対的な割高感も意識されやすい。
そのほかの個別では、マクドナルドやアマゾン・ドット・コム、ナイキが上昇している。トラベラーズも高い。半面、エヌビディアやボーイング、ユナイテッドヘルス・グループは下げている。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は続伸して始まった。決算発表をきっかけに前週末に急伸した半導体のブロードコムに引き続き買いが入っている。
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