韓国の尹錫悦大統領の国民向け談話の要旨は次の通り。
私はきょう、「非常戒厳」宣言に関する立場を明らかにするためこの場に立った。
この2年半の間、巨大野党は国民が選んだ大統領を認めず、退陣と弾劾の扇動をやめなかった。数十人の公職者の弾劾を推進した。弾劾の乱発で国政をまひさせてきた。いま韓国は野党の議会独裁と暴挙で国政がまひし、社会秩序が乱れ、行政と司法の正常な遂行が不可能な状況だ。
昨年下半期、選挙管理委員会などの機関に対し、北朝鮮によるハッキング攻撃があった。国家情報院の職員がハッキングを試みると、いくらでもデータ操作が可能で、暗証番号も12345のような単純なものだった。私は衝撃を受けた。4月の総選挙を控えて改善を求めたが、改善されたかどうか分からない。国防相に選管のシステムを点検するよう指示した。
最近「共に民主党」が自分たちの不正を捜査する検事らを弾劾すると言った時、もはや看過できないと判断し、非常戒厳発動を考えるようになった。
私が大統領として発令した非常措置は、国民に亡国の危機状況を知らせ、憲法秩序を守り回復させるためのものだ。小規模な兵力を国会に投入したのも秩序を維持するためで、国会の機能をまひさせるためではない。
私は非常戒厳の準備に当たり国防相とだけ議論し、大統領府と閣僚の一部には宣言直前の閣議で知らせた。
私は弾劾にも捜査にも堂々と立ち向かうつもりだ。大統領の憲法上の決断であり統治行為がなぜ内乱になるのか。非常戒厳宣言権の行使は司法審査の対象とならない統治行為だ。
私は最後の瞬間まで国民と共に闘う。戒厳令で不安に思われた国民の皆さまに改めておわび申し上げる。(共同)〔共同〕
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