旧反体制派の戦闘員から借りた銃を持って写真を撮る若者ら(11日、ダマスカス)=AP

【イスタンブール=時事】シリアで旧反体制派が樹立した暫定政府を主導する「シャーム解放機構」(HTS、旧ヌスラ戦線)の指導者ジャウラニ氏は11日、ロイター通信に対し、アサド政権の治安部隊を解体する意向を明らかにした。また、政治犯らを収容していた刑務所も閉鎖すると表明した。

ジャウラニ氏は、化学兵器を保管している可能性がある場所の安全確保のため、国際機関と連携していると主張した。アサド政権は内戦中に化学兵器を繰り返し使用。政権崩壊に伴い、化学兵器禁止機関(OPCW)は9日、シリアで行方が分からない大量の化学兵器が残っているとして「関連施設の現状に特別の注意を払っている」と強調していた。

また、ジャウラニ氏は11日にSNSを通じた声明で、前政権下で収容者の拷問に関与した人物を処罰する方針を改めて示し、シリア国外へ逃れた場合は関係国に身柄引き渡しを要請すると明言した。ただ、大統領を辞任し、ロシア亡命が報じられたアサド氏も対象に含まれるかは言及していない。

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