【NQNニューヨーク=矢内純一】9日の米株式市場でダウ工業株30種平均は一進一退で始まり、午前9時35分現在は前週末比57ドル08セント高の4万4699ドル60セントで推移している。米連邦準備理事会(FRB)が利下げを継続し、米景気を支えるとの見方から株買いが入ってる。半面、半導体株の一角が下落し、投資家心理の重荷となっている。ダウ平均は下げる場面もある。
前週末発表の11月の米雇用統計は市場予想をやや上回ったものの、FRBが17〜18日の米連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを見送るほどの内容ではないと受け止められた。利下げ観測が株式相場を下支えしている。
一方、今週は11月の米消費者物価指数(CPI)と米卸売物価指数(PPI)の発表がある。結果がFRBの政策判断に影響を及ぼす可能性があり、内容を見極めたいとの雰囲気がある。
個別では、エヌビディアが下落している。中国の国家市場監督管理総局が9日、独占禁止法違法などの疑いで調査を開始し、嫌気した売りが出ている。ダウ平均の構成銘柄ではないが、アナリストが投資判断を引き下げた半導体のアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)も安い。
そのほかのダウ平均の構成銘柄では、アナリストが目標株価を引き上げたキャタピラーの上昇が目立つ。ボーイングやアマゾン・ドット・コムも高い。半面、トラベラーズやプロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が下げている。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は一進一退で始まった。
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