緊迫するシリア情勢をめぐり、アサド政権の後ろ盾となってきたロシアとイラン、それに、一部の反政府勢力を支援してきたトルコの外相が7日、カタールの首都ドーハで会談しました。

会談後、イランのアラグチ外相は報道陣に対し「戦闘はただちに終わらせるべきで、シリア政府と反政府勢力の間で政治的対話を始めることが重要だと合意した」と述べ、双方に対話を促すことで一致したと明らかにしました。

ただ、ロシアのラブロフ外相は、会談のあと記者団に対し「現時点での主要な課題は、戦闘を止めることだ」と述べた上で、あらゆる手段を講じて反政府勢力に対抗していくという考えを示しました。

一方、トルコのエルドアン大統領は7日、演説で「トルコは歴史の正しい側にいる」と述べ一部の反政府勢力を支援してきたトルコの立場の正当性を主張したうえで「われわれは異なる価値観が平和的に共存するシリアを見たい。その実現を期待している」と述べ、双方の対話への期待感を示しました。

シリアでは先月下旬から反政府勢力が各地で攻勢を強め情勢が緊迫していて、今回の会談が事態収束の糸口となるか注目されます。

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