ウォール街

【NQNニューヨーク=横内理恵】4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反発し、15時現在は前日比254ドル09セント高の4万4959ドル62セントと11月29日に付けた最高値(4万4910ドル)を上回って推移している。前日夕に四半期決算を発表したセールスフォースが大幅に上昇し、指数を押し上げている。

セールスフォースは9%前後上昇している。3日夕に発表した2024年8〜10月期決算を受けて、人工知能(AI)を組み込んだ新サービスへの期待が高まった。ダウ平均の構成銘柄ではないが3日夕の決算や見通しが市場予想を上回った半導体のマーベル・テクノロジーは上昇率が2割を超えている。半導体株やハイテクの一角にも買いが広がった。

パウエル米連邦準備理事会(FRB)議長は同日午後に参加した討論会で「米景気が9月に想定していたよりも強い」と述べ、政策調整を慎重に進めることができるとの見解を示した。ただ、労働市場が軟化した場合は経済を支えるとも強調した。4日発表の経済指標は市場予想に比べてやや弱めだった。市場では「FRBはおそらく12月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で0.25%利下げするだろう」(Bライリーのアート・ホーガン氏)との声があり、相場の支えとなった。

ダウ平均ではエヌビディアやアマゾン・ドット・コムの上昇が目立った。IBMやマイクロソフトも高い。一方、ベライゾン・コミュニケーションズやコカ・コーラ、シェブロンが安い。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は4日続伸し、前日に付けた最高値を上回っている。アルファベットが高い。オラクルやアドビの上昇も目立つ。

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