石破総理大臣は、4日夜、総理大臣官邸でスウェーデンのクリステション首相とおよそ20分会談しました。

冒頭、石破総理大臣は「わが国ではスウェーデンがNATO=北大西洋条約機構に加盟したことは大きな話題となっている。これを踏まえ安全保障面での協力を深めていきたい」と述べました。

これに対しクリステション首相は「両国の関係は極めて強い。日本がウクライナに対し手厚い支援をしていることにも感謝したい」と応じました。

そして、両首脳はウクライナ情勢をめぐって意見を交わし、ロシアと北朝鮮の軍事協力が進んでいることに懸念を共有した上で、ロシアへの制裁とウクライナへの支援に引き続き連携して取り組むことで一致しました。

また、防衛装備品の輸出や技術移転に関する両国の協定を踏まえ、具体的に協力を進めていくことを確認しました。

さらに両国の関係を「戦略的パートナーシップ」に格上げし、政治や経済、安全保障などの幅広い分野で連携を強化していくなどとした共同声明を発表しました。

スウェーデン・クリステション首相 「力を合わせるべき」

石破総理大臣との会談で日本との関係を格上げすることで一致したスウェーデンのクリステション首相は都内でNHKのインタビューに応じ、「ロシアがウクライナに対して行っていることのかなりの部分は中国によって可能になっているので懸念している。また、北朝鮮が数千人規模の兵士を派遣してロシアを助けていることにも強い懸念を抱いている。今後、中国がロシアと同じように、近隣の小国を支配して利益圏を持つと考えるような展開は見たくない」と述べてスウェーデンがアジアの安全保障にも関わることの重要性を強調しました。

そのうえで、「ウクライナに対する日本の揺るぎない支持には非常に感銘を受けている。世界中の民主主義国家は非常に協力的であるべきで、力を合わせるべきだ」と述べ、日本と連携を強化する意義を強調しました。

また、「両国ともデジタル化や技術革新の分野で世界をリードする国なので、互いに生かせる共通点が非常に多い」と述べ、経済分野でのさらなる交流に期待を示しました。

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。