アメリカ労働省が3日発表した先月の雇用統計によりますと、農業分野以外の就業者は前の月と比べて17万5000人増加しました。
24万人程度を見込んでいた市場の予想を大きく下回りました。
また失業率は前の月から0.1ポイント上昇して3.9%となりました。
インフレに結びつくデータとして注目される労働者の平均時給は、前の年の同じ月と比べて3.9%、前の月と比べて0.2%それぞれ増加しましたがいずれも市場予想を下回りました。
アメリカでインフレの要因となってきた人手不足など労働市場のひっ迫がいくぶん緩んだことを示す内容となりました。
統計の発表前、市場ではFRB=連邦準備制度理事会の利下げが当初の想定より大幅に遅れるという見方が大勢を占めていましたが、今回の統計で重要な項目がいずれも市場予想を下回ったことで利下げを始める時期が遅くはならないとの観測も出ています。
FRBの金融政策を見通す上で今月中旬に発表される消費者物価指数の内容に関心が高まりそうです。
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