イスラエル軍と隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの戦闘をめぐっては、停戦が発効したあともイスラエル軍がヒズボラ側に違反があったとして一部で攻撃を行ってきました。
しかし、これまでのところ、停戦の合意は維持されている状況です。
一方、イスラエル軍は、ガザ地区には激しい攻撃を続けています。
中東の衛星テレビ局アルジャジーラによりますと30日だけで少なくとも100人が死亡しました。
この中には、深刻な食料危機が拡大するなか南部で食料支援を受け取るために待っていた住民12人も含まれるということです。
またロイター通信によりますとガザ市の集合住宅も空爆され、建物が完全に破壊されがれきと化しており、住んでいた住民の多くが行方不明だということです。
こうした中、イスラム組織ハマスが人質の男性だとする映像を30日、公開しました。
映像では若い男性が頭をかかえ泣いている様子などがうつっていて、早期の救出を訴えています。
ガザ地区での停戦交渉は停滞したままで、ハマス側としては人質の映像を公開することでイスラエルやアメリカに圧力をかけたいねらいがあるとみられます。
米NSC報道官が声明 “映像は米国籍持つ男性”
アメリカ・ホワイトハウスのNSC=国家安全保障会議のサベット報道官はイスラム組織ハマスが人質の男性の映像を公開したことについて30日、声明を発表しました。
声明では映像に写っているのはアメリカ国籍を持つ男性だとして家族と連絡を取り合っているとしています。
その上で「ハマスが人質の解放に合意すればガザ地区での戦争はあすにも終わり、ガザの人たちの苦しみは直ちに終わる。先週バイデン大統領が述べたように人質解放の合意を成立させ、戦争を停止し、ガザ地区への人道支援を急増させる重要な機会が訪れている」として、ハマスに停戦と人質解放に合意するよう呼びかけ、アメリカ政府としては人質の解放のためにも外交努力を続ける考えを強調しました。
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