【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(11月29日の動き)

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ゼレンスキー大統領 NATO加盟優先する可能性示唆

ウクライナのゼレンスキー大統領は、イギリスのテレビ局スカイニュースが29日に報じたインタビューで、戦闘の激化を止めるためにロシアが占領する地域を除くウクライナの領土について「NATO(北大西洋条約機構)の傘下に置く必要がある」と述べました。

その上で「現在、占領されている地域については、外交的に取り戻せる。プーチンが再び戻ってこないようにする保証が必要だ」と述べ、停戦にはロシアによる再度の侵攻を許さないための速やかなNATO加盟が必要で、占領地の奪還を後回しにする可能性を示唆しました。

ゼレンスキー大統領はこれまで、南部のクリミアを含めすべての領土の回復を和平の条件に掲げていて、スカイニュースはゼレンスキー大統領が占領地を含む形での停戦合意に言及したのはこれが初めてだと伝えています。

ただ、NATOのルッテ事務総長はウクライナの加盟について具体的な時期を明言していないほか、ロシアはウクライナのNATO加盟断念を交渉開始の条件としていて、ゼレンスキー大統領の考えが実現するかは不透明です。

キム総書記がロシア国防相と面会 追加支援など議論か

北朝鮮国営の朝鮮中央テレビは、キム・ジョンウン総書記が29日、首都ピョンヤンを訪れているロシアのベロウソフ国防相と面会したと伝えました。この中でキム総書記はウクライナへの軍事侵攻をめぐり、アメリカなどが自国製の射程の長い兵器でウクライナにロシア領内を攻撃させたと非難しました。

そして「直接的な軍事介入であり、ロシアが敵対勢力に相応の代価を払わせるため、断固とした行動をとることは正当防衛権の行使だ」と述べて、軍事侵攻は国家の主権と領土を守るためだと主張するロシアの立場を支持する姿勢を強調しました。

その上で、両国が批准した有事の際の軍事的な支援などを明記した包括的戦略パートナーシップ条約に基づき、あらゆる分野で関係を強化していく考えを示しました。

ベロウソフ国防相の訪問について、韓国の通信社、連合ニュースは、北朝鮮からの追加の武器や兵力の支援、また、それにともなうロシアからの対価の提供などが議論された可能性があると伝えています。

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