3日の「世界報道自由デー」を前に、国連教育科学文化機関(ユネスコ)は2日、パレスチナ自治区ガザ地区で取材するパレスチナ人ジャーナリスト全員に、2024年の「世界報道自由賞」を授与した。昨年10月以降、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘が続く中、多数の報道関係者が命を落としている。

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 賞は危険な状況のなかで報道の自由を守り、促進することに顕著な貢献をしたジャーナリストに贈られる。メディア専門家からなる国際審査委員会のウェイベル委員長は「暗闇と絶望の時代、このような変化の激しい状況で、この危機を取材しているパレスチナ人ジャーナリストたちに、連帯と承認の強いメッセージを伝えたい」とコメント。「人類として、私たちは彼らの勇気と表現の自由への貢献に大きな借りがある」とした。

「真実の断片を失う」

 米国の非営利組織「ジャーナリスト保護委員会(CPJ)」は1日、軍事衝突が始まった昨年10月から同日までに、少なくとも97人の報道関係者が死亡し、そのうち92人がパレスチナ人だったと公表した。ガザ地区の自宅への空爆で家族とともに亡くなったり、ガザ地区で仕事で取材先に向かう途中にドローン(無人機)の攻撃を受けて亡くなったりした報道関係者もいたという。

 CPJのデラセルナ理事は「ジャーナリストが死亡したり負傷したりするたび、私たちは真実の断片を失う」とした。(ブリュッセル=森岡みづほ)

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