【ニューヨーク=西邨紘子】食品大手の米キャンベルスープは20日までに、提案していた社名の変更が株主投票で承認されたと発表した。新社名はキャンベルズ。近年、事業買収などで主力の缶スープから事業内容を多角化しており「スープ専業」のイメージから脱皮を図る。新社名は当局への登録変更手続きが終わり次第適用する。
同社は9月、社名変更の方針を発表していた。マーク・クローズ最高経営責任者(CEO)は理由について「業界でも最も充実した(キャンベルの)全ポートフォリオを反映するためだ」と説明した。
キャンベルスープは1869年創業。缶入りの野菜やトマトスープを主力としてきた。1960年代に米ポップ・アートの代表的作家アンディ・ウォーホルが同社のトマト缶スープをモチーフとした作品を制作したことで、ブランドが世界的に有名となった。
近年は買収によりスナックなどに多角化を進め、スープが売上高に占める割合は縮小傾向にある。24年7月通期の売上高96億3600万ドル(約1兆5000億円)のうち、「スナック」部門は45%で、残りを飲料を含めたスープ関連が占める。傘下の主力ブランドはスナック「ゴールドフィッシュ」、クッキーなどの「ペパリッジファーム」がある。
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