【ワシントン=芦塚智子】米共和党のジョンソン下院議長は15日、トランプ次期大統領が司法長官に指名したゲーツ前下院議員について、同氏の性的な違法行為や薬物使用などの疑惑を調査してきた下院倫理委員会に調査報告書を公表しないよう求める考えを示した。米メディアに語った。
ゲーツ氏は、トランプ氏が13日に指名を発表した後に下院議員を辞職した。ジョンソン氏は「元議員は倫理委員会の管轄外だというのが常に下院の規則であってきた」と説明し、委員会が調査報告書を公表すれば「ひどい前例になる」と主張した。
超党派の下院倫理委員会は2021年4月からゲーツ氏を巡る疑惑を調査してきた。米メディアによると、17歳の時にゲーツ氏と性的関係を持ったとする女性が同委員会で証言したという。ゲーツ氏は人身売買容疑で司法省の捜査も受けたが、同省が起訴を見送った。同氏は疑惑を全面否定している。
ゲーツ氏は保守強硬派として知られ、トランプ氏の「忠臣」の一人とされる。
司法長官は連邦政府の法律問題を担当する閣僚で、大統領への助言や政権の政策を法的に支える役割を担う。
ゲーツ氏に関しては共和内からも資質を疑問視する声が出ており、上院での承認が難航する可能性がある。
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