イギリス国教会をめぐっては1970年代以降、イギリスや南アフリカで開かれたサマーキャンプで教会に所属する男性弁護士が参加した少年たちを棒で執ようにたたくなどの虐待を繰り返していた問題が2016年に明らかになり、独立調査が行われていました。
11月発表された調査結果は最高位の聖職者「カンタベリー大主教」を務めるウェルビー大主教が2013年の時点でこの問題を把握していたものの警察に通報するなどの対応を怠ったため、虐待は弁護士が2018年に死亡するまで続き被害者は最大で130人に上るとしていて辞任を求める声が強まっていました。
これを受けてウェルビー大主教は12日の声明で「個人および組織として責任を負わなければならない。イギリス国教会が変化の必要性を真剣に理解し、安全な教会の実現に取り組むことを明らかにしたい」として辞意を表明しました。
イギリス国教会は、その流れをくむ「聖公会」と合わせて世界におよそ8500万人の信者がいるとされ、ウェルビー大主教は2022年のエリザベス女王の国葬や翌年のチャールズ国王の戴冠式(たいかんしき)などを執り行いました。
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