エジプトなどの仲介でイスラエルとハマスの間で行われている交渉では、第1段階として、40日間戦闘を休止し、ハマス側にとらわれている女性や子どもなどの人質33人を解放し、イスラエル側が収容しているパレスチナ人数百人を釈放する案が検討されていると伝えられています。

この案では、その後も段階的に人質の解放などを進め、最終的には「平穏な状態を回復する」として戦闘の終結を目指すことも盛り込まれているということです。

またイスラエル側は、合意が成立すれば、多くの住民が避難するガザ地区南部のラファへの地上作戦を見合わせるという考えも示しています。

こうした中、イスラエルを訪れているアメリカのブリンケン国務長官は1日、ヘルツォグ大統領と会談し、「戦闘の休止と人質の解放を妨げているのはハマス側だ」などと述べ、ハマスに提案を直ちに受け入れるよう求めました。

ブリンケン国務長官は続いて、ネタニヤフ首相と会談しています。

一方、イスラエル国内では、政権に参加する極右勢力などからハマスとの交渉に強く反対する声も上がっていて、ネタニヤフ首相は4月30日、「合意の有無にかかわらずラファに部隊を進める」とも述べています。

ガザ地区では1日もイスラエル軍の空爆などが続いていて、ガザ地区の保健当局は、これまでの死者は、3万4568人に上ると発表しています。

ハマス側は、人質全員の解放には完全な停戦が必要との立場を崩しておらず、交渉がまとまるかは依然不透明な状況です。

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