【NQNニューヨーク=矢内純一】6日の米株式市場でダウ工業株30種平均は大幅に続伸して始まり、午前9時35分現在は前日比1257ドル53セント高の4万3479ドル41セントで推移している。上げ幅は1300ドルを超え、10月18日に付けた最高値(4万3275ドル)を上回る場面がある。5日投開票の米大統領選で共和党候補のトランプ前大統領の当選が確実となった。トランプ氏の掲げる減税や規制緩和などが米景気を押し上げるとの観測から、幅広い銘柄に買いが広がっている。
6日朝までに米CNNなど複数の主要メディアは大統領選でトランプ氏が当選確実になったと伝えた。連邦議会選では共和党が上院の過半数確保をほぼ確実にした。市場では「トランプ政権が法人税率の引き下げやエネルギー・金融業界の規制緩和を進めれば、株価の支援材料となる可能性がある」(UBSグローバル・ウェルス・マネジメントのソリタ・マルセリ氏)との指摘がある。ダウ平均の構成銘柄では、ゴールドマン・サックスやJPモルガン・チェースの上昇が目立っている。
大統領選の世論調査ではトランプ氏と民主党候補のハリス副大統領の支持率が拮抗し、結果判明に時間がかかるとの見方があった。「投資家が次期政権を展望できるようになったことへの安堵感が広がっている」(SIAウェルス・マネジメントのコリン・チェシンスキ氏)との見方があり、株買いに勢いが付いている。
その他のダウ平均の構成銘柄では、キャタピラーやユナイテッドヘルス・グループが上昇している。インテルも高い。半面、ホーム・デポとナイキが下げている。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は大幅に続伸して始まった。上昇率は2%を超え、10月29日に付けた最高値(1万8712)を上回る場面がある。テスラは一時15%あまり上昇した。イーロン・マスク最高経営責任者(CEO)の支援したトランプ氏が大統領選の勝利を確実にし、材料視した買いが入っている。
多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も大幅に続伸して始まった。10月18日に付けた最高値(5864)を上回り、5900台に乗せる場面がある。
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