イスラエルのダノン国連大使=ロイター

【カイロ=時事】イスラエル国会が先月末に国連パレスチナ難民救済事業機関(UNRWA)の国内活動を禁止する法案を可決したことを受け、イスラエルのダノン国連大使は4日「(UNRWAとの)協力関係の終了を国連に通告した」と発表した。同国がイスラム組織ハマスと交戦するパレスチナ自治区ガザへの支援が困難になる懸念が一段と高まっている。

イスラエルはもともとパレスチナ難民を支援するUNRWAを敵視。昨年10月のハマスによるイスラエル奇襲にUNRWA職員が関与していたなどとして、強硬な姿勢を強めていた。ダノン氏はX(旧ツイッター)への投稿で、「ハマスがUNRWAに浸透していることを示す証拠を提示したにもかかわらず、国連は是正のために何もしなかった」と非難した。

国連安全保障理事会は先に、UNRWAがガザでの「人道支援の要」だとして、法案可決に「重大な懸念」を表明した。イスラエル側は、ガザ支援のため、国連や国際支援団体とは連携するとの立場だが、UNRWA報道官は4日、AFP通信に「法が施行されれば、ガザでの国際人道支援が崩壊する」と反発した。

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