ハリス副大統領は、南部テキサス州ヒューストンで25日夜、集会を開きました。
演説に先立ち、地元出身で人気歌手のビヨンセさんが登壇し「私はセレブや政治家としてではなく、子どもたちが暮らす世界について深く心配する母親としてここに来た」と述べ、ハリス氏を支持する姿勢を示しました。
続いてハリス氏が、選挙活動で使用しているビヨンセさんの楽曲「フリーダム」とともに会場に姿を見せました。
テキサス州は、アメリカ国内で人工妊娠中絶をめぐる規制が厳しい州の1つで、ハリス氏は演説で「アメリカの将来を決める選挙まであと11日となった。その将来にはすべての女性が自分の体について決める自由や生殖に関する自由も含まれる」と述べ、中絶の権利を擁護する考えを重ねて強調しました。
テキサス州は伝統的な共和党の地盤で激戦州ではありませんが、ハリス氏としては人気アーティストのビヨンセさんの力も借りて、全米の女性をはじめとした有権者にアピールして選挙戦の最終盤での支持の拡大につなげるねらいがあるとみられます。
トランプ前大統領 “アメリカはごみ箱のようなもの”
共和党のトランプ前大統領も25日、ハリス氏と同じ南部テキサス州を訪れて支持者らを前に演説しました。
テキサス州はメキシコと国境を接していて、トランプ氏は演説の中で「移民のギャングたちを入国させるハリス氏の政策は私たちの国、そして、人類に対する犯罪だ。国境を消滅させた彼女には選挙に出る資格すらないはずだ」と主張し、国境管理をめぐるハリス氏の対応を非難しました。
そのうえで「アメリカは必要とされない人々が捨てられるごみ箱のようなものだ」と述べました。
トランプ氏がこのところ「アメリカはごみ箱」と主張していることについて25日、ハリス氏は「これもまた、彼がみずからの国をけなしていることの1つの例にすぎない。アメリカの大統領は、議論を高め、アメリカ人の最良の部分を語る人物であるべきで、トランプ氏のようにアメリカの人々をけなし、軽んじる人物では務まらない」と非難しました。
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