米ウォール街=ロイター

【NQNニューヨーク=矢内純一】23日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3日続落して始まり、午前9時35分現在は前日比250ドル51セント安の4万2674ドル38セントで推移している。米債券市場で長期金利の上昇が続き、株式の相対的な割高感を意識した売りが出ている。

23日朝の米債券市場で長期金利は一時4.2%台半ばと7月下旬以来、約3カ月ぶりの高水準を付けた。米景気の底堅さから米連邦準備理事会(FRB)の利下げペースが緩やかになるとの見方が強まっている。11月5日投開票の米大統領選挙を巡っては、共和党候補のトランプ前大統領の掲げる政策がインフレ圧力を高める可能性が改めて意識されている。

ダウ平均は前週末まで最高値を更新した後で、主力株には持ち高調整や利益確定目的の売りが出やすい。23日の通常取引終了後にはテスラが四半期決算を発表する。今後、本格化する大手ハイテク企業の決算発表を見極めたいとの雰囲気がある。

ダウ平均の構成銘柄では、マクドナルドが一時7.5%下げた。米疾病対策センター(CDC)が22日、マクドナルドの商品が大腸菌の集団感染と関連していると発表し、嫌気した売りが出ている。朝に四半期決算を発表したコカ・コーラも下げている。半面、ベライゾン・コミュニケーションズとメルクが上昇している。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は6営業日ぶりに反落して始まった。エヌビディアやマイクロン・テクノロジーが安い。一方、前日夕に発表した2024年7〜9月期決算で売上高と1株利益が市場予想を上回った半導体のテキサス・インスツルメンツ(TI)は上昇している。

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