【ニューヨーク=吉田圭織】日用品大手の米プロクター・アンド・ギャンブル(P&G)が18日発表した2024年7〜9月期決算は、純利益が前年同期と比べて12%減り39億5900万ドル(約5900億円)だった。減益は2四半期連続。中国市場での需要低下が重荷となった。
売上高は1%減の217億3700万ドルだった。部門別では、主力の洗剤・家庭用品部門は1%増、ヘルスケア部門は2%増だった。一方、美容部門は5%減、ベビー・女性生理用品部門は2%減となった。ひげそり「ジレット」などを国内外で展開するグルーミング部門が横ばいだった。
長期にわたって続いた値上げの影響で販売数量も伸び悩んでおり、7〜9月期は横ばいだった。
部門別の販売数量では、グルーミング部門が4%増、洗剤・家庭用品部門は1%増だった。その他の部門は販売数量が減少した。美容部門はスキンケア化粧品の「SK-Ⅱ(エスケーツー)」が低調で2%減だった。中国で売り上げが落ち込んだ。ヘルスケア部門も中国市場での需要減で1%減だった。
中国はP&Gにとって米国に次ぐ2番目に大きな市場で、中国経済の冷え込みの影響は大きい。アンドレ・シュルテン最高財務責任者(CFO)は18日の決算説明会で「中国市場は低調で、成長軌道に戻るまで数四半期はかかるだろう」と話した。
25年6月期通期については、同社は前期比2〜4%増の売上高予想を据え置いた。
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