ゼレンスキー大統領は17日、ベルギーでEU=ヨーロッパ連合の首脳会議に出席したあと、記者会見を行い「北朝鮮がウクライナと戦うためおよそ1万人の兵士を派遣する準備をしていることを知っている」と述べました。
その上で、この情報をEUの首脳たちやアメリカに伝えたとして「世界戦争への最初の1歩になる」と述べ、強い危機感をあらわにしました。
北朝鮮は砲弾やミサイルをロシアに供給していて、ウクライナ側は両国の軍事的な協力の深まりに警戒を強めています。
一方、首都キーウではウクライナ大統領府でロシアへの制裁政策を担当する高官が記者会見を開き、ロシア軍がおよそ1年前から北朝鮮の短距離弾道ミサイルをウクライナで使っているとした上で「よいニュースは北朝鮮のミサイルの技術は比較的、低いということだが、悪いニュースは、それでもミサイルは飛んでくることだ」と述べ、対応を迫られてきたと指摘しました。
そして9月、中部ポルタワ州で迎撃したとする北朝鮮の短距離弾道ミサイルの残骸からは、オランダ製の集積回路が見つかったとして、北朝鮮が制裁をかいくぐって欧米製の電子製品を入手していると明らかにしました。
この高官は、NHKの取材に対し「北朝鮮は弾道ミサイルの精度と信頼性を高めるためにロシアと協力し始めている」と述べて懸念を示し、ミサイルの部品となる電子製品などへの制裁強化が必要だと強調しました。
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