反捕鯨団体「シー・シェパード」の元代表、ポール・ワトソン容疑者は、日本の調査捕鯨船に対する妨害行為を指示したとして、2010年、海上保安庁が威力業務妨害などの疑いで逮捕状を取り、ICPO=国際刑事警察機構を通じて国際手配していました。

そしてことし7月、デンマーク領グリーンランドで現地の警察に拘束され、日本政府がデンマーク側に身柄の引き渡しを求めています。

こうした中、団体側は16日パリで記者会見を開き、ワトソン元代表が、フランス政府に亡命を申請したと発表しました。

またワトソン元代表が今月4日、フランスのマクロン大統領に宛てて書いたとする書簡の内容をSNSで公表し、この中で元代表は日本の対応について「政治的な動機に基づくものだ」として、公正ではないと批判しています。

身柄の引き渡しをめぐっては反捕鯨国を中心に反対する声が上がっていて、フランスの有力紙ル・モンドによりますと、マクロン大統領は身柄を引き渡さないようデンマーク当局に要請していたということです。

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