【ニューヨーク=吉田圭織】医薬品・医療機器大手の米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)が15日発表した2024年7〜9月期決算は、純利益が前年同期と比べ38%減の26億9400万ドル(約4000億円)だった。売上高は市場予想を上回り、通期の売上高予想も上方修正したが、ベビーパウダーの健康被害をめぐる集団訴訟の関連費用が重荷となった。
ベビーパウダーの発がん性をめぐる集団訴訟の対応で7〜9月期に17億5000万ドルの訴訟関連費用を計上した。
売上高は前年同期と比べ5%増の224億7100万ドルと市場予想を上回った。部門別では「処方薬」の売上高が約5%の増収だった。乾癬(かんせん)治療薬「ステラーラ」や血液がん治療薬の「ダラザレックス」が好調だった。医療機器やコンタクトレンズを扱う「メドテック」は約6%の増収となった。
同社は24年12月期通期の業績予想を見直した。売上高を従来の880億〜884億ドルから884億〜888億ドルに引き上げた。
このほど買収が完了した心疾患向け医療機器メーカー「Vウエーブ」の影響を除いた場合の通期の調整後の1株あたり利益(EPS)は10.15ドルとし、従来予想(10.05ドル)から引き上げた。買収の影響を含めた場合のEPSは9.91ドルとなる見通し。
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