【NQNニューヨーク=矢内純一】15日の米株式市場でダウ工業株30種平均は3営業日ぶりに反落して始まり、午前10時現在は前日比296ドル43セント安の4万2768ドル79セントで推移している。四半期決算を発表した銘柄を中心に値動きが大きくなっている。ユナイテッドヘルス・グループが一時10%安となるなど、ダウ平均を下押ししている。
ユナイテッドヘルスが15日朝に発表した2024年7〜9月期決算では売上高が市場予想を上回ったものの、保険料収入に対する保険給付率が上昇した。24年10〜12月期の1株利益予想の上限を引き下げたうえ、25年12月期通期の1株利益の見通しが市場予想を下回り、嫌気した売りが出ている。
四半期決算を発表したゴールドマン・サックスは高く始まった後、下落に転じている。原油先物価格の下落で、シェブロンも売られている。
ダウ平均は連日で最高値を更新し、14日には初めて4万3000ドル台に乗せた。多くの機関投資家が運用指標とするS&P500種株価指数も最高値更新が続いている。高値警戒感や短期的な過熱感が意識されやすく、主力銘柄の一部には利益確定や持ち高調整の売りも出やすい。
その他のダウ平均の構成銘柄では、ダウとキャタピラーが下落している。半面、アップルやホーム・デポ、マクドナルドが高い。朝に決算を発表したジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)も上昇している。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は一進一退で推移している。アルファベットやテスラが上昇している。半面、エヌビディアとアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が安い。米政権が人工知能(AI)向け半導体について中東諸国を念頭に置いた国ごとの輸出規制を検討していると伝わり、株価の重荷となっている。
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