中国の特別行政区、マカオの政府トップの行政長官は、親中派の多い各界の代表による選挙委員会の委員による投票で選ばれます。

今回の選挙に立候補したのは、マカオの最高裁判所にあたる終審法院の院長を務めた岑浩輝氏のみで、13日行われた投票で400人の委員のうち394票を集めて当選しました。

岑氏は62歳。

中国・広東省出身で北京大学を卒業後、弁護士を務め、その後、マカオに渡りました。

マカオは1999年にポルトガルから中国に返還されてことしで25年となりますが、中国本土の出身者がトップである行政長官になるのは初めてです。

マカオはGDP=域内総生産のおよそ5割をカジノ・観光産業が占めていますが、コロナ禍の観光客の減少などで一時、収入が大きく落ち込み、産業の多角化を進められるかが大きな課題となっています。

岑氏は当選後、一国二制度の方針を堅持するとしながらも「国家の主権と安全を守り経済の多元的な発展を推し進める」と述べ、中国政府の意向に従いながら経済の立て直しを図る姿勢を強調しました。

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