【NQNニューヨーク=川上純平】4日の米株式市場でダウ工業株30種平均は反発して始まり、午前9時35分現在は前日比253ドル60セント高の4万2265ドル19セントで推移している。4日発表の9月の米雇用統計は雇用者数の伸びが市場予想を上回った。米経済の底堅さが示唆され、主力株に買いが先行した。
ただ買いの勢いは続かず、その後は利益確定の売りも出てもみ合いの展開が続いている。
雇用統計は非農業部門の雇用者数が前月比25万4000人増と、ダウ・ジョーンズ通信が集計した市場予想(15万人増)を大きく上回った。失業率は前月の4.2%から4.1%に改善した。市場では「明確に強い内容だ」(CIBCキャピタル・マーケッツのアリ・ジャフェリー氏)との受け止めがあり、労働市場の減速に対する懸念が薄れたことから投資家心理が楽観に傾いた。
米債券市場では長期金利が一時3.97%と8月上旬以来の高水準を付けた。金利と比べた株式の相対的な割高感が意識されているのは相場の重荷となっている。雇用統計を受け、市場では米連邦準備理事会(FRB)が11月の米連邦公開市場委員会(FOMC)で大幅利下げに動くとの観測が後退している。
アマゾン・ドット・コムやインテル、ダウが買われている。半面、ベライゾン・コミュニケーションズやコカ・コーラには売りが出ている。
ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は反発して始まった。
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