4日、イスラエルの空爆を受けたレバノン中部から隣国シリアに逃れようとする人々=ロイター

【エルサレム=共同】レバノン首都ベイルート南部で3日深夜〜4日未明にかけ、大規模な空爆があった。米メディアは親イラン民兵組織ヒズボラの次期指導者と目されていた最高幹部サフィエディン師を標的にしたイスラエル軍の空爆と報じた。軍、ヒズボラ共に声明は出しておらず、安否は不明。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は3日、レバノンでは避難所生活する35万人を含め100万人以上が避難民になったと述べた。

報道によると、サフィエディン師は、軍が9月27日の空爆で殺害したヒズボラ指導者ナスララ師のいとこ。軍はレバノン南部で「限定的」とする地上侵攻を継続。レバノン保健省によると、3日は全土で37人が死亡、150人以上が負傷した。

WHOによると、昨年10月のイスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘開始以来、レバノンでの医療従事者の死者数は計73人となった。医療施設も無差別に攻撃対象とされ、支援を求める人々にも影響が及んでいる。レバノン南部では既に37の施設が閉鎖したという。

イスラエル軍はパレスチナ自治区ガザでのハマスとの戦闘でも、医療施設を攻撃した。また軍は、ガザ住民に繰り返し退避を要求、多数が何度も移動を強いられている。

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