【ブリュッセル=共同】欧州連合(EU)欧州委員会は3日、東欧の加盟国ハンガリーが外国の影響力からの主権保護を理由に導入した法律が、表現の自由など市民の権利を侵害しEU法に違反しているとして、同国をEU司法裁判所に提訴すると発表した。EU司法裁は加盟国に対し、違法性を認定したり罰金を科したりすることができる。
ハンガリーのオルバン首相は強権的との批判が出ており、法の支配の原則やLGBTQ(性的少数者)への差別的言動などを巡ってEUと対立。ハンガリーは7〜12月のEU議長国だが、提訴発表を受けEUとの関係が一層悪化しそうだ。
法律は昨年、議会で可決された。外国から政治的な目的で資金援助を受ける団体を監視する当局を設置する内容。欧州委はメディアや市民団体の活動に影響があると指摘。反対派の弾圧に利用されるのではないかとの懸念もある。
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