中国国防省は25日ロケット軍が、訓練用の模擬弾頭を搭載したICBM=大陸間弾道ミサイル1発を発射し、太平洋の公海上に着弾させたと発表しました。
中国軍は26日朝、SNSで発射時とする4枚の写真を公開し、草原から煙と炎をあげてミサイルが打ち上げられる様子が確認できます。
防衛省防衛研究所の増田雅之中国研究室長は、着弾地点が南太平洋と推測されることから今回発射されたICBMはアメリカ本土を射程に収め複数の核弾頭を搭載できる「東風41」とみられるとしています。
そのうえで、発射はアメリカに向けた明確なメッセージであり核戦力の強化を誇示するねらいがあるとしています。
中国がICBMを海上に向けて発射したのは1980年以来、44年ぶりとみられます。
スウェーデンの「ストックホルム国際平和研究所」はことしの年次報告書で、中国はICBMを10年後までに、ロシアやアメリカと同じ数を保有する可能性があり、「どの国よりも速く核戦力を拡大している」と指摘しています。
一方、台湾メディアはロケット軍で汚職の摘発が続いたことに触れ、ロケット軍が正常に機能していると示す思惑もあると伝えています。
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