レバノンのヒズボラは25日、イスラエル中部にある最大の商業都市、テルアビブ郊外の情報機関モサドの本部に向けて弾道ミサイル1発を発射したと発表しました。
イスラエル軍はこれを迎撃したものの、ヒズボラが射程の長い弾道ミサイルを使ってテルアビブ郊外などイスラエル中部へ攻撃をしたのは今回の戦闘では初めてとメディアで伝えられ、市民からは不安の声が聞かれました。
35歳の男性は、「テルアビブ周辺に向けて攻撃があるだろうとは予想していましたが、続かないことを願っています」と話していました。
イスラエル軍は25日、ロケット弾の発射台やヒズボラの拠点など、あわせて280か所以上を攻撃したと発表したほか、北部地域での戦闘のため、予備役の2つの旅団を招集すると発表しました。
また、イスラエル軍のハレビ参謀総長は、北部で行われている軍の演習現場で兵士に対し、「われわれはレバノンへ一日中攻撃を続けているが、これは、起こりうる地上作戦に向けた準備を整えるとともに、ヒズボラを弱体化させるためのものだ」として、地上作戦の可能性に言及しました。
攻撃の応酬が続く中、レバノンの保健省は、25日の攻撃で50人以上が死亡したと発表し、国連は一連の戦闘の激化で9万人以上が新たに住まいを追われたとしています。
レバノンには内戦が続く隣国シリアからもともと多くの難民が避難していて、戦闘の激化とともに、レバノンの人道状況の悪化も懸念されています。
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