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朝鮮中央通信ウェブサイトに “朝ロ親善関係” コーナー
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“原発に無人機攻撃”ロシア主張 ウクライナ“自作自演”と反発
ウクライナ “数週間で火力発電施設の80%が攻撃された”
ウクライナではロシア軍による攻撃が続いていて、南部ザポリージャ州や北東部スムイ州などへのミサイル攻撃で、これまでに6人が死亡したと地元の知事などが明らかにしました。
また、3月下旬からインフラ施設を狙った攻撃も相次いでいて、東部ハルキウ州や南部オデーサ州で大規模な停電が起きています。
こうした中、ウクライナのハルシチェンコ・エネルギー相は8日の記者会見で、ここ数週間で火力発電所のおよそ80%、水力発電所の50%以上が攻撃を受けたと明らかにしました。
おととしに軍事侵攻が始まって以来、最大のエネルギー部門に対する攻撃だとして非難しています。
一方、ウクライナ国防省の情報総局は、バルト海に面するロシアの飛び地、カリーニングラードの基地に停泊していたロシア軍のミサイル艦セルプホフで7日、火災が発生し、使用不能になったとSNSで主張しました。
ウクライナの地元メディアは軍の関係者の話として、情報機関の工作員が関与したとしたうえで、バルト海でのロシア海軍への攻撃はこれが初めてだとしていて、ウクライナ側はロシア国内での破壊活動を続けていると見られます。
朝鮮中央通信ウェブサイトに “朝ロ親善関係” コーナー
北朝鮮国営の朝鮮中央通信は、9日までに「歴史的転換期を迎えた朝ロ親善関係」と題して、ウェブサイトにロシアとの関係を伝える記事を掲載する専用コーナーを新たに設けました。
このなかでは、キム・ジョンウン(金正恩)総書記がプーチン大統領と初めて首脳会談を行った2019年以降の記事が掲載されています。
ロシアと同じく北朝鮮の後ろ盾である中国についての専用コーナーは見当たらず、韓国統一省の関係者は、朝鮮中央通信が特定の国との関係についてコーナーを設けるのは「極めて異例だ」としています。
北朝鮮とロシアの間では政府機関などの代表団の派遣が活発になっていて、3月にはプーチン大統領の側近で対外情報庁のナルイシキン長官が北朝鮮を訪問し、今後は、プーチン大統領が訪朝する可能性が指摘されていいます。
朝鮮中央通信の動きについて、韓国の通信社、連合ニュースは「プーチン大統領の北朝鮮訪問の機が熟したためではないか」と伝え、北朝鮮側がプーチン大統領を迎える環境づくりを進めているという見方も出ています。
“原発に無人機攻撃”ロシア主張 ウクライナ“自作自演”と反発
ロシアは、占拠を続けるウクライナ南部のザポリージャ原子力発電所のSNSを通じて8日、ウクライナ軍の無人機による攻撃があり、撃墜された残骸が6号機の屋根に落下したと主張しました。
ザポリージャ原発には、前日の7日もウクライナ軍が無人機で6号機の屋根などを攻撃し、3人がけがをしたとロシア国営の原子力企業「ロスアトム」が、発表していました。
いずれも施設に重大な被害はなく、原発とその周辺地域の放射線量の値に変化はないということです。
ロシア外務省は8日声明を発表し「ウクライナは、欧米によって支援され、核を使ったテロの道を進みだした。われわれは攻撃の責任者を特定し、訴追するつもりだ」としています。
これに対し、ウクライナ政府の「偽情報対策センター」は8日SNSで「ロシアは無人機でザポリージャ原発を攻撃し、原発の安全性への脅威がウクライナから来ていると装っている」と主張し、ロシア側の自作自演だと反発していて、双方の主張が真っ向から対立しています。
アゾフ旅団 ウクライナ東部で奪ったロシア軍の戦車公開
ウクライナ東部でロシア軍との戦闘を続けるウクライナの部隊は、無人機による攻撃などで奪ったロシア軍の戦車1両を8日、メディアに公開しました。
首都キーウで公開されたのは、ウクライナ内務省傘下の部隊、アゾフ旅団が、東部ドネツク州の前線で奪ったロシア軍の戦車「T72」です。アゾフ旅団によりますと、今月はじめ、ロシア軍が戦車など11両で進んできた際、無人機や砲撃で攻撃を仕掛け、ほとんどを破壊しました。
アゾフ旅団が当時の状況として提供した映像からは、このうち戦車1両が前の装甲車に衝突したあと動けなくなり、中から兵士が逃げ出す様子が確認できます。この戦車は損傷がほとんどなく、ウクライナ側で修理を行い、1か月以内に前線で使えるとしています。
今回の攻撃に利用したのは、映像を見ながら操縦できるFPVと呼ばれる性能を備えた無人機だということで、弾薬などが不足するなか、無人機を利用して成果をあげていると強調した形です。
ただ、ウクライナ東部でのロシア側の攻撃は、このところ1日に5、6回と、冬の時期に比べて2倍に増えているということで、アゾフ旅団の20代の兵士は「ロシア側は頻繁に攻撃している。彼らは歩兵から始まり戦車や大砲などあらゆる手段で攻撃してくる」と厳しい状況を語りました。
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