来日中のエネルゴアトムのコティン総裁は25日、都内でNHKの単独インタビューに応じました。
この中でコティン総裁は、今月も攻撃が相次いだウクライナ南部のザポリージャ原発について「今、最も危険なことは経験豊富な職員がいないことだ。原子力の安全に責任を持っていた人たちがロシア側にとってかわられた。訓練を受けていない職員がいることで設備にあらゆる問題が生じている」と述べ、専門知識を持つ人たちがロシア側によって追い出され、原発の管理や有事に対応できる能力が著しく低下しているとして原発の安全性に危機感を示しました。
コティン総裁によりますと、かつて1万1000人程いた職員はロシア軍が原発を占拠して以降、およそ4000人と3分の1程に減少した一方、ロシア軍の兵士らが500人ほど常駐しているということです。
コティン総裁は、去年6月にカホウカ水力発電所のダムが決壊し、ザポリージャ原発に冷却水を供給していた貯水池の水が流出したことにも触れ「冷却プールが1つしかなく十分ではない」と懸念を示したうえで原発を安全に運転させるためには「ロシア人を排除するしかない」と強調しました。
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