目次

  • 米英外相 ウクライナ訪問へ イランとロシアに追加制裁も発表

  • ウクライナ 小児病院のミサイル攻撃 露軍司令官が関与 追及へ

【詳細】ロシア ウクライナに軍事侵攻(9月10日の動き)

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米英外相 ウクライナ訪問へ イランとロシアに追加制裁も発表

イギリスを訪問したブリンケン国務長官は10日、ラミー外相と会談したあと共同で記者会見し、ロシアの侵攻を受けるウクライナの首都キーウを訪れることを明らかにしました。

ウクライナ訪問は11日に予定されていて、ブリンケン長官は「ゼレンスキー大統領から直接、ウクライナ側のニーズと目標を聞き、支援するために何ができるか話すのが目的の1つだ」と述べ、ゼレンスキー大統領が欧米から供与された射程の長い兵器によるロシア領内への攻撃を認めるよう求めていることについて、協議する考えを示しました。

また、13日にワシントンで予定されている米英首脳会談でも、この議題について話し合われるという見通しを示しました。

さらに、ブリンケン長官は、イランがロシアに弾道ミサイルを供与したことを確認したとして「ロシアは数週間以内にもウクライナへの攻撃に使うだろう。これはロシアに新たな能力を与えるものだ」と指摘し、ラミー外相も「間違いなく重大なエスカレーションだ」とイランを非難しました。

これを受けて、米英両政府はそれぞれ、弾道ミサイルの供与に関わったイランとロシア両国の個人や企業などへの制裁を新たに科すと発表したほか、フランスとドイツもイランとの間の航空便の運航を停止することを明らかにし、欧米各国はロシアを支援する動きに対抗する姿勢を鮮明にしています。

イラン報道官「完全に根拠がなく誤った主張だ」否定し強く反発

ロシアに弾道ミサイルを供与したと指摘されたことを受けて、イラン外務省のキャンアニ報道官は10日、「完全に根拠がなく誤った主張だ」と否定する声明を出し、強く反発しました。

その上で新たに発表された制裁について「イランの人々に対する欧米の敵対的な政策を表した行為であり、それにみあったイランの対応を招くだろう」として、何らかの対抗措置を取る考えを示唆しました。

ウクライナ 小児病院のミサイル攻撃 露軍司令官が関与 追及へ

ウクライナの首都キーウにある小児病院ではことし7月8日、ロシア軍によるミサイル攻撃を受け、検察当局によりますと、2人が死亡し子どもを含む30人以上がけがをしました。

この病院をICC=国際刑事裁判所のカーン主任検察官が10日、視察に訪れ、ウクライナのコスティン検事総長などと記者会見を行いました。

会見で、コスティン検事総長は、当時、ロシア航空宇宙軍で長距離航空部隊を率いていた司令官が、巡航ミサイルKh101を搭載した長距離戦略爆撃機を使って攻撃するよう部隊に命じるなど、直接関与していたことが分かったと発表しました。

この司令官について、ICCは、ウクライナのインフラ施設を攻撃した戦争犯罪などの疑いですでに逮捕状を出しているということで、検察当局は、ICCと連携してロシア側の責任を追及していく考えを強調しました。

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