イスラエル軍の攻撃で死亡した親族を悼む人々=7日、パレスチナ自治区・ガザ市=ゲッティ共同

【エルサレム=共同】米紙ワシントン・ポスト電子版は7日、パレスチナ自治区ガザの停戦交渉で、バイデン米政権がイスラエルとイスラム組織ハマスの隔たりを埋める新たな停戦案の提示を無期限に延期したと報じた。ハマスが人質解放に関して新たな要求を突き付け、交渉は暗礁に乗り上げた。昨年10月の戦闘開始から7日で11カ月がたったが停戦は見通せない。

ブリンケン米国務長官は5日の記者会見で、新停戦案を「数日中に共有する」と表明していた。ハマスは、拘束している人質の解放と引き換えに大量のパレスチナ人囚人の釈放をイスラエルに要求しているが、折り合うのは困難視されている。

ワシントン・ポストは、来年1月に退任するバイデン大統領が積極的に交渉を仲介しないまま任期を終える可能性が高まっていると報じた。

イスラエル軍は7日、ガザ北部ガザ市の学校を攻撃した。「ハマスが指令所として使っていた」と主張している。パレスチナ通信によると、学校は避難先として使われており、4人が死亡した。

ガザ南部ではポリオ予防接種が続き、世界保健機関(WHO)によると、7日までに44万人以上が接種した。ガザ全域で10歳未満の子ども約64万人を対象にしている。

【関連記事】

  • ・ガザのポリオ接種は半数完了 衝突11カ月、停戦不透明
  • ・イスラエル軍銃撃で米国籍女性死亡 ヨルダン川西岸
  • ・国連総会、ガザやウクライナ首脳ら出席か

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。