中国国営の新華社通信は、内陸部の四川省にあるジャイアントパンダの繁殖研究基地からスペインのマドリード動物園に貸し出されるパンダのオスとメスの2頭が、今月29日に現地に向けて出発すると伝えました。

2頭はいずれも2020年に生まれたパンダで、繁殖研究基地はSNSで2頭の生育の様子を紹介する動画を公開しました。

また、アメリカのサンフランシスコ動物園にも、来年2頭が貸し出される計画です。

中国外務省は、ほかにもアメリカやオーストリアの複数の動物園とも貸与に向けた協議を積極的に進めているとしています。

中国は、貴重なパンダを友好のシンボルとして外国に貸し出し、関係を深める「パンダ外交」を展開してきました。

しかし、近年、アメリカやイギリス、日本などからパンダの返還が相次ぎ、再度の貸与に向けた協議に進展がみられず、中国との関係の悪化が影響しているのではないかと指摘されてきました。

中国としては、中国経済への行き過ぎた依存から脱却しようとしているEU=ヨーロッパ連合や、対立が続くアメリカとパンダ外交を再び進めることで、関係を安定化させたい思惑もありそうです。

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