シリア出身のイブラヒム・アル フセイン選手(35)は、競泳選手だった父親の影響で子どもの頃から水泳などに打ち込みましたが、2012年、母国での内戦のさなかに友人を助けようとして戦闘に巻き込まれ、右足の一部を失いました。
そして国を逃れ、2年後にたどりついたギリシャで仕事を見つけるとともにスポーツを再開し、過去2大会のパラリンピックでは難民選手団の一員として競泳に出場しました。
3大会連続の出場となったパリ大会では2日、トライアスロンの運動機能障害のクラスで序盤、セーヌ川で行われた得意のスイムで3位につけると、その後のバイクとランでも力強い走りを見せ、1時間12分34秒のタイムで、大会前に目標に掲げていた6位入賞を果たしました。
内戦によって障害を負い、母国に戻れなくても目標を追い続けてきたアル フセイン選手は「世界で困難に直面しているすべての人が、目的地にたどり着ける。真剣に一生懸命取り組めば、アスリートだけでなく誰もが目標を達成することができる」と話し、どんな状況でも諦めないことの重要性を強調しました。
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