ポリオ予防接種のため、イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘は一時休止期間に入った=ロイター

【エルサレム=共同】パレスチナ自治区ガザ中部は1日午前6時、ポリオ予防接種のため、イスラエル軍とイスラム組織ハマスの戦闘が一時休止期間に入った。3日までの予定だが、延長する可能性がある。中部の後、南部や北部も同様に進め、10歳未満の約64万人のうち、9割以上の接種を目指す。

ガザで感染症対策を目的とした戦闘休止が実現するのは初めて。午前6時から午後2時か同3時ごろまで交戦を控える限定的な措置で、戦闘が小康状態になるかどうかは見通せない。イスラエル政府は戦闘継続の構えを崩していない。

世界保健機関(WHO)などによると、中部の予防接種はデールバラハやヌセイラトの医療機関など60カ所以上で実施するほか、違う場所でも個別に対応する。経口ワクチンを使い、4週間後をめどに2回目の接種も計画する。

ガザでは8月16日、25年ぶりにデールバラハの生後10カ月の乳児にポリオ感染が確認され、国連が対策のため休戦を呼びかけた。WHOは29日、ポリオの予防接種に合わせて双方が戦闘を一時休止することに合意したと発表した。

中東の衛星テレビ、アルジャズィーラによると、イスラエル軍は31日、予防接種が予定されているガザ北部ガザ市の病院近くを攻撃し、死傷者が出た。ガザ保健当局によると、昨年10月の戦闘開始後のガザ側死者は4万691人。

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