イスラエルとイスラム組織ハマスの間の停戦と人質の解放をめぐる協議は仲介国のエジプトで実務者レベルの議論が続けられていて、人質解放の条件や、イスラエル軍をガザ地区から撤退させる範囲などについて妥協点を探るやり取りが行われているとみられます。

しかし、停戦後も南部のエジプトとの境界地帯などで、部隊の駐留を続けると主張するイスラエルとこれに反発するハマスとの隔たりは大きく、26日にもハマスの幹部が「イスラエル側からの条件の追加は認めない」と発言するなど、協議は難航しています。

こうした中、イスラエル軍は27日もガザ地区での攻撃を続けていて、パレスチナのメディアは北部のガザ市や南部のハンユニスで住宅などが爆撃され、合わせて21人が死亡したと伝えています。

NHKガザ事務所のカメラマンが27日朝、ハンユニスで撮影した映像には、けがをした幼い子どもなどが次々に病院に運ばれ手当てを受ける様子が写されています。

ガザ地区の保健当局はこれまでに4万476人が死亡したとしています。

また、中部のデルバラハではイスラエル軍が住民に退避通告を出し現地で支援にあたる国連のスタッフも避難したため、ワクチン接種などの活動が一時的に停止されたということです。

ガザ地区では、戦闘の長期化で衛生環境が急速に悪化する中、25年ぶりにポリオの感染が確認されており、厳しい状況が続いています。

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