レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラは、25日早朝、声明を発表し、イスラエルへの大規模な攻撃を開始したと宣言しました。

これまでにイスラエル軍の基地などの軍事施設を標的に320発以上のロケット弾を発射し、7月にヒズボラの司令官がレバノンの首都ベイルートでイスラエル軍の空爆によって殺害されたことへの報復だとしています。

イスラエル軍はこれに先立ち、大規模な攻撃の兆候があるとして、ヒズボラの拠点に空爆を行ったと発表していました。

イスラエルのガラント国防相は「特別な状況」だと宣言し、住民に当局の指示に従うよう求めていて、イスラエル最大の商業都市テルアビブにある国際空港は一時閉鎖する措置がとられました。

ヒズボラは、パレスチナのガザ地区でイスラエル軍との戦闘を続けるイスラム組織ハマスとの連帯を表明し、これまでイスラエルとの間で激しい攻撃の応酬を繰り広げてきました。

25日には、ガザ地区での停戦と人質の解放に向けた協議にアメリカのCIA=中央情報局の長官らが参加して、イスラエルとハマスの双方に合意の実現を働きかける見通しだと伝えられていましたが、今回の大規模攻撃で協議に影響がおよぶ可能性も出ています。

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