【カイロ=共同】パレスチナ自治区ガザの停戦を巡り、イスラエル代表団や仲介国の高官が25日、エジプトの首都カイロで協議を開く。争点はガザ・エジプト境界でのイスラエル軍の駐留範囲。イスラエルのネタニヤフ首相は境界の一部からの撤収を認めたとされるが、イスラム組織ハマスはガザ完全撤収を要求。双方の隔たりはなお大きく、調整は難航している。
イスラエル軍は25日、レバノンの民兵組織ヒズボラが大規模攻撃を準備しているとしてヒズボラを狙って攻撃したと発表した。ロイター通信によると、ヒズボラは7月の司令官殺害の報復として無人機攻撃を始めたと明らかにした。
ハマス代表団は24日にカイロに到着した。25日の協議にはイスラエル代表団のほか、停戦交渉を仲介する米中央情報局(CIA)のバーンズ長官、カタールのムハンマド首相兼外相が参加する見通し。イスラエルは、境界がハマスの武器密輸経路になっていると主張するが、ハマスのほか、エジプトも境界での駐留継続に反対している。
ハマス最高指導者だったハニヤ氏暗殺を受け、イランはイスラエルに報復を宣言。ガザでの戦闘を発端とする紛争の拡大を避けようと、仲介国は早期の合意を目指す。
ロイターは24日、米軍制服組トップのブラウン統合参謀本部議長が非公式に中東訪問を始めたと報じた。24日にヨルダン入りし数日中にエジプトとイスラエルに向かう。イスラエルに報復を宣言したイランへの対応を協議するとみられる。
イスラエル軍は24日もガザ各地を攻撃した。ガザ保健当局によると、戦闘開始後のガザ側死者は4万334人。
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