パレスチナで攻撃続く 停戦協議 ハマスの対応が焦点

イスラエル軍は24日もガザ地区での攻撃を続け、パレスチナのメディアは南部ハンユニスで住宅が爆撃を受け、子ども4人を含む11人が死亡したと伝えています。

ガザ地区の保健当局は、これまでの死者は4万265人となったと発表しました。

こうした中、ガザ地区での停戦に向けた協議では、イスラエルがガザ地区南部のエジプトとの境界地帯などの戦略的要衝に停戦後も部隊を駐留させ続けると主張してきましたが、アメリカのメディアは、イスラエル側がアメリカのバイデン大統領の働きかけを受けて、この境界地帯の一部で部隊を一定程度離れた場所に配置するという妥協案を示したと伝えています。

これについて、ハマスは24日、協議が行われているエジプトに代表団を派遣するとしています。

ハマスはこれまでイスラエル軍のガザ地区からの完全撤退が保証されなければ停戦は受け入れられないと主張していて、イスラエル側が示した妥協案にどう応じるかが焦点となっています。

停戦協議 “イスラエル 一部部隊の再配置提案” 米報道

パレスチナのガザ地区での停戦や人質の解放に向けた協議について、アメリカのメディアなどは22日、仲介国エジプトにイスラエルとアメリカの当局者が到着し、エジプト側との協議を始めたと伝えていました。

アメリカのニュースサイトアクシオスは23日、今回の協議でイスラエル側はアメリカのバイデン大統領の要請に応じる形で、ガザ地区南部にあるエジプトとの境界地帯の戦略的要衝「フィラデルフィ回廊」に展開する部隊の一部を一定程度、離れた場所に配置する案を示したと報じました。

また、仲介国のエジプトはイスラエル側の提案をハマス側に伝えることを了承したということです。

アメリカ・ホワイトハウスのカービー大統領補佐官は23日、記者団に対し「建設的な議論が行われた。協議は前進している」と述べ、前日の協議を振り返った上で「ハマスが協議に参加する必要があり、詳細を詰めるという本題に入らなければならない」と述べ、週末にかけて協議が続く見通しを明らかにしました。

ただ、イスラエル軍のガザ地区からの完全撤退を求めているハマス側の要求からは隔たりが大きいだけに、協議の行方は不透明です。

バイデン大統領「現在の提案で妥結する必要性を議論」

アメリカ・ホワイトハウスは、バイデン大統領が23日、協議を仲介するエジプトのシシ大統領と電話で会談したと発表しました。

このなかで、両首脳は「現在の提案のもとで、ただちに妥結する必要性について議論した」としています。

エジプトで続く協議については、合意に向け残された障害を取り除くために意見を交わしたということです。

またエジプト側の発表では「両首脳は、当事者が柔軟さを示すことの重要性を強調した」としています。

ホワイトハウスによりますと、バイデン大統領は、同じく仲介にあたっているカタールのタミム首長とも電話で会談し、今後も緊密に連携することで一致したということです。

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