FRBは7月31日までの2日間、金融政策を決める会合を開き、8会合連続で政策金利を据え置くことを決定しました。

21日に公表された会合の議事録によりますと、参加者たちは、「最近のデータはインフレ率が目標の2%に向かって持続的に低下しているという自信を深めるものだ」との認識で一致しました。

その上で大多数の参加者が「今後の経済指標が予想通りであれば次回・9月の会合で利下げすることが適切になるだろう」との認識を示していたことがわかりました。

さらに何人かの参加者は、失業率の上昇などを踏まえ「今回・7月の会合での0.25%の利下げを支持することもあり得た」と述べていたことも明らかになりました。

アメリカでは失業率が先月まで4か月連続で上昇するなど景気減速への警戒感も出ていて市場ではFRBが9月の会合で利下げを始めるという見方が強まっています。

FRBのパウエル議長は23日、西部ワイオミング州のジャクソンホールで開かれるシンポジウムで講演する予定で今後の利下げの幅や景気の認識についてどう言及するかに関心が高まっています。

円相場 一時1ドル=144円台半ばまで値上がり

21日のニューヨーク外国為替市場では、この日に公表されたFRBの議事録の内容から投資家の間でFRBが9月に利下げに踏み切るという見方が一段と強まり、円相場は一時、1ドル=144円台半ばまで値上がりしました。

これは、2週間ぶりの円高ドル安水準となります。

市場関係者は「議事録では、参加者から先月の会合での利下げを支持する意見が出ていたことも明らかになり、投資家の間では来月の利下げの可能性がさらに高まったという受け止めが広がった。また、アメリカの雇用についての指標が下方修正されたことも、ドルが売られやすい要因となった」と話しています。

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