ウォール街

【NQNニューヨーク=横内理恵】19日の米株式市場でダウ工業株30種平均は5日続伸して始まり、午前9時35分現在は前週末比114ドル32セント高の4万0774ドル08セントで推移している。米景気への行き過ぎた懸念が後退していることが引き続き相場の支えとなっている。

前週発表の経済指標がインフレ鈍化や米景気の底堅さを示したことが買い安心感につながり、景気敏感株などへの買いがダウ平均を支えている。ダウ平均は前週に3週ぶりに上昇し、週間では今年最大の上げ幅となった。ダウ平均を含む主要株価指数は8月初旬の急落前の水準を回復した。

カンザスシティー連銀主催の経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)でパウエル米連邦準備理事会(FRB)議長が23日に講演を予定しており、様子見の姿勢は上値を抑えている。9月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ開始を示唆する可能性があるが、市場では9月会合での利下げ幅が0.5%になるとの見方が残る。インフレや労働市場の減速を踏まえ、9月の利下げ幅や今後の利下げペースについて踏み込んだ発言があるのかが注目される。

21日にはFOMC(7月30〜31日開催)議事要旨の公表があり、参加者の物価や雇用についての認識と利下げに対する姿勢にも関心が集まる。

ダウ平均ではマクドナルドやウォルト・ディズニー、インテルが高い。キャタピラーやシェブロンなども買われている。一方、アップルに売りが先行してる。

ハイテク株比率の高いナスダック総合株価指数は8日続伸で始まった。19日にサーバー製造企業の買収を発表したアドバンスト・マイクロ・デバイス(AMD)が高い。アルファベットやテスラも買われている。

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