ポリオは主に乳幼児が感染し、発症すると手足にまひが残ることもある病気で、ガザ地区の保健当局は16日、ワクチンを接種していない生後10か月の乳児について、25年ぶりに感染を確認したと発表しました。

ガザ地区でポリオが流行する可能性を7月から警告してきた国連は、16日、64万人以上の子どもたちを対象に、8月末にも大規模なワクチン接種を始める計画を明らかにしました。

グテーレス事務総長は会見で「現状を放置すれば、ガザの子どもたちだけでなく、近隣諸国にも悲惨な影響を及ぼす」と強い危機感を示したうえで、計画の実行には子どもたちや保健チームの安全確保が不可欠だとして「すべての当事者に対して速やかに人道的な戦闘停止を約束するよう求める」と呼びかけました。

WHOによりますと、ワクチンの接種は8月と9月の2段階に分けて行う計画で、それぞれ7日間、戦闘を一時停止することが必要だとしています。

ただ戦闘の停止が実現する見通しは立っておらず、計画が実行に移せるか不透明な情勢です。

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