韓国の尹錫悦(ユンソンニョル)大統領は12日、国防相に金竜顕(キムヨンヒョン)・大統領警護処長を指名した。大統領府が同日、発表した。国会の人事聴聞会を経て正式に任命される。対北朝鮮強硬派で知られる現職の申源湜(シンウォンシク)国防相は、国家安保室長に内定した。北朝鮮との間で緊張が高まる中、安保体制の強化を図る狙いとみられる。

 金氏は韓国軍の合同参謀本部作戦本部長などを経て、2022年3月の大統領選では尹氏の陣営幹部を務め、同年5月から大統領の警護を担う警護処長に就いた。大統領府は「軍統帥権者(大統領)の心中を誰よりもよく理解している」と指名の理由を説明した。

 申氏は北朝鮮の挑発には「即座に、強力に、最後まで報復する」という方針を示すなど、強硬な姿勢で臨んでおり、引き続き安保分野の司令塔役を担う。張虎鎮(チャンホジン)国家安保室長は、新設される外交安保特別補佐官に内定した。(ソウル=太田成美)

鄭重声明:本文の著作権は原作者に帰属します。記事の転載は情報の伝達のみを目的としており、投資の助言を構成するものではありません。もし侵害行為があれば、すぐにご連絡ください。修正または削除いたします。ありがとうございます。